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む ろ う じ
室生寺
(女人高野)


五重塔(ポスターより)

五重塔(復旧工事開始頃)
山号:宀一山(べんいちざん)
開基:役行者
本尊:如意輪観音
宗派:真言宗室生寺派

仏塔古寺18尊 第18番札所
役行者集印巡り

住所     :奈良県宇陀郡室生村大字室生78
電話:0745-93-2003
拝観料:500円
拝観時間:8:00-17:00(季節により多少変動)
(参拝の際にはご確認ください)


太鼓橋

 近鉄大阪線では急行が室生口大野駅に停まる。室生の迎え口としては、駅近くにある大野寺も含めて「室生寺の西の大門」の玄関口として、対岸の弥勒磨崖仏がひときわ目立ち、一大聖地・大きな風景が室生の自然と共生している。

 閑散とする冬期はバスの便が少なく、朝遅く夕方には早く終わっている。しかし花の時期から紅葉までは随分便利になっている。バスで15分というが、直線距離約3〜4kmにしては道がくねっており、歩けば1時間ではどうかな?ときついと思う。室生の山に囲まれた聖地、何を言っても「女人高野」として、また屋外にあるものとしては日本最小の五重塔、シャクナゲで有名な一大観光地である。

 平成10年(1998)9月22日の台風7号では国宝の五重塔は大変な被害に遭った。が、それもまた自然のあるべき姿であり、その後の復旧工事も室生の自然によって行われ、元の姿を見せている。とはいえ、元来はこのような桧皮葺ではなかったらしい。



仁王門

 開山は681年役行者によって行われた。平安時代には興福寺の僧、賢憬が山部親王(後の桓武天皇)の病気祈願を行い、室生山寺の名を賜った。

 弘法大師は帰唐後、この地を真言道場とした。当時の高野山が女人禁制であったのに対し、こちらは女人の参詣が許され「女人高野」と呼ばれるようになった。女人高野には、弘法大師母公御廟所和歌山県九度山慈尊院大阪府河内長野市金剛寺三重県勢和村神宮寺なども呼ばれた。結局のところ高野山信仰へのあこがれは強烈だったのであろう、女人高野が数々あるのも無理はない。それは高野山に登って、奥の院の墓石を見ればわかる。歴史上のほとんどの人物が「弘法大師の下で」とあこがれていたその事実は強烈に伝わってくる。



金堂

 この寺の歴史は「宀一秘記」として残っている。この室生の地がいかにして信仰の対象、聖地として発展していったかがわかるそうであるが、そんなこと知らなくても「花の季節だね」ということで見に行けばわかる。

 金堂は釈迦如来、薬師如来、地蔵菩薩、文殊菩薩、十一面観音及び運慶作と伝えられる十二神将の国宝・重文が並んでいる。像の背後にある独特の板壁とともに、あでやかな空間が作り出されている。

 少し上に上がるといよいよ本堂。御本尊の如意輪観音は河内長野の観心寺、兵庫の神呪寺とともに日本三如意輪のひとつ、弘法大師の作。



五重塔御本尊五智如来特別公開記念切符

 本堂脇の一段上段にある、屋外にある日本最小の五重塔は平安初期の傑作である。高さ16.10m、初重総間2.45mしかなく、塔内を登っていくシステムにはなり得ない高さである。実際、平成10年の被害により、幸いにとはいえないのだが、内部に納められていた五智如来が本堂で公開されていた。秘仏であったからこのようなことはなかったのであろうが。だが実際に目の前にその大きさを見ると、高さ数10cmのミニチュアのようなご本尊なのかと、びっくりしてしまうほどかわいらしい。



弥勒堂

本堂(灌頂堂)

 まあその道の専門の方には無用な話であったが、とにかくこの寺の寺宝だけで本が1冊作られてしまうほど、独特で繊細な美しさを誇っている。「四季が美しいから」「山深くて気持ちがよいから」などではなくても、人がそこに寄せられるのも無理はない。



奥の院・御影堂

常燈堂(位牌堂)

 さて五重塔脇を過ぎて行くと、少し上り下りがきつくなり、最後の上りはきついが、奥の院に着く。位牌堂は舞台造り、その向こうにある御影堂は独特である。御影堂脇奥には七重石燈がある。



諸仏出現岩(七重石塔)

 御影堂には弘法大師42歳像が安置されている。山の中の寺であり、その地形から難しいつくりの建造物が多いが、奥の院に向けての山中は一段と厳しくなる。そんな自然の地形を生かしたようなつくりの建物は、他に類を見ないものばかりである。

 「女人高野」とはよく言ったものである。東大寺に代表される仁王さんや不動明王、新薬師寺の12神将などのような、己の悪い心を諭すための厳しい仏像が必ずどこかにはいるのだが、この寺には優しく包んでくれそうなお姿ばかりである。主に平安初期のありとあらゆる文化が詰まっている。この時期のことでわからなければこの寺に行けばいい、体現できる。



仏塔古寺18尊御朱印

西国薬師御朱印

役行者御朱印

御朱印

如意輪観音御朱印

奥之院御朱印